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認知症とは?

あなたは、「認知症」を知っていますか?

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この記事は、認知症の概要がわかりやすく紹介されています。

さらに詳しく認知症について知りたい方は、こちらも参考にしてください。

認知症の朝(あした)

少子高齢社会となった日本には、認知症とその介護に関する問題が待ったなしで待ち構えています。

まずは、一人でも多くの方に、どんな病気なのかを知っていただけると嬉しいです。

認知症は病気である

まず認知症とは、病気であることを理解する必要があります。

つまり、通常の加齢に伴う記憶力低下とは異なります。

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この認識をもつことが大切です。

これを踏まえて、一番下でも述べている「そのひとらしさ」を尊重することがとてもとても大切です。

”想像以上に”身近な病気

認知症は誰もがかかりうる病気なのです。

厚生労働省の統計をご覧ください。

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ざっくり言うと、65歳以上の方の約3分の1にあたる方が、認知症、もしくは健康な状態と認知症の中間にあたるMCI(軽度認知障害)であると言えるのです。

現在日本人の4人に1人が高齢者です。さらに、今後日本社会の高齢化率はますます高くなります。

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親兄弟、祖父母、あるいはご近所さんやご友人なども含めると認知症と無縁でいられる方は、ほぼいないと言って良いと思います。

以上から、きっと認知症が、想像よりもはるかに身近なものおわかりいただけたと思います。

認知症とはどんな病気か?

認知症とは、人間の活動をコントロールする「司令塔」の脳の働きが低下し、障害となって現れた状態です。

普段意識することは少ないかもしれませんが、ヒトの脳は、様々な働きをしています。

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では、認知症となるとどんな変化が起こるのでしょうか?

たとえば、アルツハイマー型認知症の場合には、アミロイドβタンパク質と呼ばれる有害なタンパク質が脳にたまることによって、脳全体に障害がみられます。

このアミロイドβタンパク質は、脳の中での情報のやり取りをうまくできなく(脳の神経伝達を阻害)します。

それによって、だんだんと物事が思い出せなくなったり、これまでできていたことができなくなったり、新しいことにとりくむことができなくなったり、感情のコントロールがうまくできなくなったり、合理的にものごとを考えることができなくなります。

つまり、もの忘れだけでなく、いろいろな症状が現れるようになります。そして、その結果としてのは周囲から理解されなかったり、非合理的と判断されるようになり、日常生活に様々な問題を引き起こすのです。

まとめると、認知症は「脳の器質的障害ー認知機能障害ー生活障害」の3つの重なり合いとして理解することができます。

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各症状は、中核症状と行動・心理症状(BPSD)に分類されています。

 

認知症の定義と病理

ここで改めて、認知症というものの定義をみてみましょう。

認知症は、これまで、さまざまな言葉で、色々な定義が試みられてきました。

まずは、ここでは厚生労働省の見解を見てみましょう。

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヵ月以上継続)を指します。

厚生労働省web 認知症とはどういうものか? より

つまり、認知症は「脳の細胞の働きが失われること」がその背景にあるということになります。

実は、一般に認知症は、

「一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を指し、これらの症状に感情、意欲、性格などの障害が加わることもあるが、意識障害がないときにみられる」

と表現されます。

認知症とは、「脳の変化によって精神的な働きに問題が生じ、それによって発言や行動などが日常生活に支障をきたす病的な状態」を指す言葉であり、特定の疾患名ではないことに注意すべきでしょう。

あらためて強調しますが、認知症を正しく知るということは、

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であることということを知ることがスタートラインとなります。

認知症の症状

それでは、認知症の症状をざっくりと紹介します。

認知症というと、「物忘れが激しくなる」「徘徊(はいかい)」「弄便(ろうべん)行為」が思い起こされる方も多いでしょう。

さきほども述べましたが、認知症の症状は大きく2つに分類されています。

中核症状 … 物忘れ(記憶障害)などの認知機能障害

周辺症状(BPSD) … 徘徊、弄便 など、認知機能障害を基礎とした、心理的あるいは行動的な生活上の障害

認知症のさらに細かな分類や症状については、認知症の詳細をご覧ください。

認知症は早期発見と早期受診がとても大切

たとえば、もっとも主要な認知症である、アルツハイマー型認知症をみてみましょう。

アルツハイマー型認知症では、「もの忘れ(記憶障害)」などの症状は不可逆的に進行します。つまり、現在の医学では、一旦失われた認知機能などを回復させることは、できないとされています。

実際の治療としては、薬や生活習慣の改善・リハビリテーションの導入によって、進行を遅らせたり、興奮や不安を軽減したりしています。

これらは、早ければ早いほどに効果的とされますので、症状が大きく進行する前に、医療機関へ相談して適切な治療を開始しましょう。

また、認知症の進行にともなって、身体的な問題などの合併症がほぼ確実に加わります。これは、次第により多くの介護や医療的なサポートを必要とすることを意味します。

特に、BPSDに適切に対処するためには、ある程度の専門的な知識と、環境の設定とマンパワーなどが必須になります。

「最後まで、住み慣れたうちで暮らしたい」と、認知症の症状が重篤になるまで、在宅介護を継続することは、実は、本人と家族に非常な覚悟が必要です。それがない限り、本人のためにも家族のためにもならないことが多いようです。

自分自身や家族だけで抱え込まずに、たくさん話し合い、いろいろな方面へ相談をし、早い段階から在宅サービスの利用や施設などへの申し込みを含めたいろいろな対応を考えておくべきです。

認知症症状への対処は、重篤な問題が起こり始めてからでは、選択肢が極端に狭まります。やはりなるべく早く物忘れ外来などの医療機関への受診や保健所などへの相談をする必要があるでしょう。

認知症の経過

認知症は、初期・中等度・高度・終末期に分けられることがあります。

初期から終末期に向かうほどに、様々な能力が障害され、自発性を発揮することは困難になっていきます。

症状の進行速度には、大きな個人差があります。

終末期になるほど、なんらかの合併症を発症するリスクもたかまっていきます。

初期

少し物忘れが目立つ程度

中等度

日常会話は可能だが、前日のことを覚えていない。BPSDが見られはじめ、トラブルが起こりはじめる。

高度

思考のまとまりを欠き、言語的コミュニケーションが困難となり、BPSDが大きく問題化する。

終末期

日常生活のほとんどに支援が必要。病状や症状は安定しているが、合併症などにより医学的な身体管理を多く必要とする。いわゆる寝たきりの状態。

認知症の合併症

最後に、上記にも述べた認知症の合併症について簡単に見ていきます。

脳血管障害

摂食・嚥下障害

低栄養

肺炎(誤嚥性)

排尿障害・失禁

便秘

脱水症・浮腫

運動障害

パーキンソニズム

不随意運動

骨粗鬆症・骨折

寝たきり

褥瘡

認知症では、上記のいずれかを合併します。

また認知症の種類によって、合併しやすい疾患には違いがあります。

介護は大変。だけど、大切なのは「最後まであなたらしく」

「パーソン・センタード・ケア」ということばを知っていますか?

認知症をもつ人を一人の“ 人”として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行おうとする認知症ケアの考え方です。

あなたが認知症となった時に、周囲ができるかぎりのこれまでの生活スタイルや、価値観、趣味嗜好を尊重してくれたら、あなたはきっと安心して毎日を送れるのではないでしょうか?

残念ながら、現実はそうでない場面も多々あります。

「それは、理想論だ」という医療・福祉の関係者も中にはいることも残念ながら事実です。

しかし、この考え方は、実は特別なものではありません。

「相手を一人の人として尊重する」という当たり前の考え方が出発点です。

大切なのは、それを実現するために何が必要なのかを、より多くの人が考え、実践するようになることです。

だからこそ、より多くの方が認知症に興味関心をもつと同時に、周囲に認知症をこの考え方とともに知らせていくことが大切になるのです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

おねがい

冒頭でも述べたように、一人でも多くの方に認知症という病いについて共有していただければと願っています。

この記事がその役に立ちそうだと思われましたら、各方面への拡散を、平におねがいいたします。

公開日:
最終更新日:2016/04/30