認知症com

安心して認知症のいまをいき、これからをいきるために

*

生活の質(QOL)の密度という考え方

   

生活の質という概念は、結構一般的ですが、その密度のようなものについては、あまり論考されていないように思います。

生活の質が高まったという場合には、大雑把に次の2つの場合があります。

①日常的な問題点が解決され、生活が快適になった

②ハレの日に参加できるようになり、社会的な意味が増大した。

です。

そのどちらもとても大切なのですが、ここで、時間の概念を持ち込んで、生活の質の密度を考えてみたいと思います。

生活の質の密度

つまりこんな感じ

生活の質の密度 = 生活の質 ÷ とある期間(時間)

生活の質の密度が高い生活は、ハッピーな人生。

生活の質の密度が低い人生はただ生きているだけ、生きさせられてるの人生。

です。

これを当てはめて、上記の二つを、一つずつみていきましょう。

①の場合

①を目指すのがこれまでの医療、介護、福祉です。

生活の質が向上すると、生活の密度の絶対量は増えますので、生活の質の密度は確実に増加します。

なので、この手法は極めて有効です。

しかし、これがうまくいかないのが認知症です。

なぜなら、認知症の多くは不可逆的に進行し、進行と共に必要な支援の量が増大し、コスト的な限界が見えてくるからです。

ある程度までの有効性はありますが、時間の経過ともにだんだんと生活の質の密度は低下していきます。

②の場合

②を目指しているのがこれからの医療、介護、福祉です。

というのも、社会参加を積極的に促していくことで、認知症の発症を予防すると同時に、退院後も地域で支えあって生きていけるようにしていく施作(地域包括支援)が国によって積極的に推進されているからです。

当人にとって大きな意味を持つ、ハレの日にその人らしく参加できれば、その日の生活の質は大きく向上することでしょう。

そうすれば、必ずしも、すべての時間で継続的に行わずとも生活の質の密度は向上します。

ただし、時間の経過に伴って、本人の意思でできる活動は減少していくことになりますので、生活の質の密度は減少していきます。

本題:③の場合

あれれ?③なんて聞いてないよ。という皆様。ちょっと待ってください。

上記に書きませんでしたが、生活の質の密度の式をもういちどご覧ください。

生活の質の密度 = 生活の質 ÷ とある期間(時間)

密度を上げるには、生活の質を高める以外に何か方法はないでしょうか…?

 

皆まで言いませんが、そのうち可能になるかもしれません。

入院中に焼肉を食べたり、タバコを吸ったり…

具体的にはそういうやつです。

まとめ

なんでこんな記事を書いたかというと、現状に違和感があるからです。

②の先のプランを用意して、認知症当事者のかたの幸せを狙っていかないと、ただ生きるだけになってしまわないでしょうか。

という提言をしてこの記事は終わりです。

皆様からの忌憚のないご意見を募集しております。

 - コラム, 提言

adsense336

adsense336

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

認知症の治療・ケアにおいて、一番大切なのは家族の支援力

一緒に暮らしている家族が、一番認知症の方を支えることができるポテンシャルを秘めて …

認知症と検索すると明らかに怪しい商品のセールスが上位に出てくる現状に対する苦言

twitterやgoogleで認知症と検索すると、明らかにセールス目的なアカウン …

no image
認知症の早期発見は果たしてナンセンスか

当サイトでも、認知症の早期発見は非常に大切だと、各所で述べさせていただいておりま …

ケアに疲れたら、必ずいったん距離をとる

心にゆとりがないと、良いケアは出来ません。 当たり前のことですが、日々の生活に追 …

no image
「おかしいな」とおもったら、まよわず認知症の受診をしましょよう

記事の概要1 認知症診断のススメ1.1 インターネットでできる認知症の検査2 病 …

みんなが元気になれる社会を目指すのが一番の認知症対策、という話。

認知症にフォーカスする以上に、みんなが元気になれる社会を目指してやってくほうが効 …

自分の家で「私は家に帰ります!」と訴える認知症の方

病院であっても、「家に帰ります」という言葉がそのまま受け取ってよいものかどうかは …

no image
2020東京パラリンピックでは、認知症の枠を作るべき

そしたら、自分だったら2020までがんばれそうな気がする。 高齢社会の日本らしい …

no image
介護福祉士はじめ、認知症介護の現場で日常的に虐待が起こる理由

そりゃもう、ストレスがたまるからですね。 プロにあるまじき最悪の理由ですけれども …

認知症と診断されてから、はじめて自分の人生について考えるのはとても大変。

もしも、認知症と診断されたら、一番大切なことは今後の身の振り方を決めておくことだ …