認知症症状のサイン。「小銭を使わなくなった」の解説。
認知症になると、脳の機能が低下します。
しかし、障害されやすい機能と比較的最後まで保たれる機能があることをご存知でしょうか?
例えば、数を計算する機能は、歩行などの機能に比べると障害されるスピードは早いです。
障害される機能は、早いものと遅いものがあります。
障害されるのが比較的早い機能を必要とする生活行動に着目すれば、初期の認知症に気がつくことができます。
それが、「小銭を使わなくなったら、認知症のサイン」というわけです。
小銭を用いて、支払いをするためには、例えば、数の大小がわかることが必要です。
大まかに大きい少ないがわかるだけでは不十分で、一の位まで全体を把握してから、各桁数の数より多くなるように、財布の中から小銭を取り出す必要があります。
具体的には、少なくとも以下のような能力が必要です。
- 頭の中で足し算引き算をする(数の大小を比較・認知する)
- 財布の中の小銭を認識する。
- 必要な小銭を検索・選択して、財布から選び出す。
認知症では、割と初期にワーキングメモリと呼ばれる、脳の情報処理に大きく関わる機能が障害されるといいますが、上記の3つを並行してやるのは認知症が進行してくると難しくなってきます。
逆に、小銭が使えなくなってきたということは、認知症の症状が進行してきた可能性があるかもしれないと言えるのです。
認知症であるかどうかをスクリーニング検査するのに、日本では長谷川式(HDSR)と呼ばれる簡易検査が用いられることが多いですが、その中に計算の項目があります。
ネット上で簡単に長谷川式ができるようなサービスを手前味噌で作ってみたこともあるので、よかったらご利用ください。
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